動脈からの採血!?(動脈血液ガス分析)

在宅医療情報

「採血」と聞くと多くの方は腕を捲って腕をゴムで縛って肘のあたりからチクッとして・・・・というようなものをイメージされると思います。実はこのような採血は「静脈血」の採取をしています。

大雑把に言うと全身を巡って老廃物などを回収してきた血液が静脈血であり、肺で新鮮な空気を取り込んだ栄養満点の血液が動脈血となります。普段多くの患者さんがされている採血は、全身を巡った後の静脈血を分析するために実施しているのでした。

では「動脈血」を採ることもあるのか?というと、あります。正式には「動脈血液ガス分析」と名前が付けられています。動脈血液ガス分析は様々な目的で実施されますが、例えば血液中の酸素や二酸化炭素の濃度を見て酸素投与量や人工呼吸器の設定調整をしたりします。

在宅医療の現場でも動脈血液ガス分析は時折行われます。患者さんに「今日の採血は動脈からです。」とご説明すると「動脈からの採血!?」とびっくりされてしまうことが多いです。上記のご説明と目的をお伝えしてご理解いただいてから実施しています。

PS.採血(静脈血の採血)を実施していると「私の血液ってこんなに黒くて大丈夫なんでしょうか・・・?」とご心配される方が結構いらっしゃいます。その際は「静脈血なので含まれている酸素が少ない等の影響で黒っぽいのが普通です。大丈夫ですよ。」とお伝えしています。静脈血は黒っぽく、動脈血は真っ赤(酸素が豊富なので)なのが特徴的です。

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